食・暮らし・実用

名作から創るフランス料理

定価3,080円(税込)

○在庫あり

小倉和夫・著 四六判 並製 272ページ 定価2,940円(税込) 2010年7月17日発行

『失われた時を求めて』『ボヴァリー夫人』『赤と黒』『モンテ・クリスト伯』『チボー家の人々』といったフランス文学の名作に登場する料理を、現代の素材と感覚で再現した画期的試みが1冊になりました。

 著者は国際交流基金理事長で、元駐フランス大使の小倉和夫さん。巻末に、シャネル日本法人社長リシャール・コラス、デザイナー森英恵らとの座談会「フランス文学と料理」を収録。

<収録した名作と料理>
・「日本風サラダ」とプルーストの食卓(『失われた時を求めて』マルセル・プルースト)
・美貌の浮かれ女ナナの夜食会(『ナナ』エミール・ゾラ)
・エンマ・ボヴァリーの結婚披露宴の食卓(『ボヴァリー夫人』ギュスターヴ・フローベール)
・「粋な男」をめぐる食と欲(『ベラミ』ギ・ド・モーパッサン)
・パリの快楽と幻滅を象徴する料理(『幻滅――メディア戦記』オノレ・ド・バルザック)
・復讐劇の中の豪華な食事と「食」の複合的意味(『モンテ・クリスト伯』アレクサンドル・デュマ)
・若さと官能、男女の恋心の相克を映す料理(『シェリ』ガブリエル・コレット)
・「マキシム・ド・パリ」と戦争の影(『チボー家の人々』ロジェ・マルタン・デュ・ガール)
・『赤と黒』とフランシュ・コンテ地方料理(『赤と黒』スタンダール)
・謎の女テレーズの食事(『テレーズ・デスケルウ』フランソワ・モーリヤック)
・ 「赤」い世界とブルジョワ家庭の定番料理(『モデラート・カンタービレ』マルグリット・デュラス)

<著者プロフィール>
小倉和夫(おぐら・かずお)
 1938年、東京生まれ。東京大学法学部卒業後、外務省入省。 外務省では文化交流部長、経済局長、駐ベトナム大使、外務審議官、駐韓国大使、駐フランス大使を歴任。その間、総理府平和協力法準備室長、東京大学客員教授も務めた。退官後、青山学院大学国際政治経済学部国際政治経済学科教授に。2003年、独立行政法人となった国際交流基金初代理事長に就任。2004年以降、青山学院大学特別招聘教授。著書に『パリ 名作の旅』『吉田茂の自問――敗戦、そして報告書「日本外交の過誤」』『グローバリズムへの叛逆――反米主義と市民運動』他


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