文芸・小説・エッセイ

或るヴァイオリニストの記
戦後の時代と共に生きて

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石井志都子 著、天日隆彦 聞き書き・解説 四六判 上製 134ページ

日本人ヴァイオリニストの国際音楽コンクール上位入賞の先駆け 石井志都子が自らの半生を今、語る。

「16歳の石井嬢3位 バイオリン ロン・ティボー国際音楽コンクール」このニュースが報じられたのは、1959(昭和34)年6月のことだった。-「はじめに」より
今日、国際コンクールで活躍する日本人ヴァイオリニストは珍しくありませんが、石井志都子は、その「草分け的存在」です。現在は桐朋学園大学名誉教授で、全日本学生音楽コンクールの諮問委員なども務めています。その足跡を一冊の本にまとめた戦後の音楽史の大切な記録です。

<著者・編者紹介>
石井志都子(いしい・しずこ)
1942年生まれ。山口市出身。6歳で父、故石井洋之助氏にヴァイオリンの手 解きを受ける。10歳で第6回全国学生音楽コンクール小学校の部全国第1位を受賞。13歳で第24回日本音楽コンクー ル第2位受賞。中学3年で単身上京。桐朋女子高等学校音楽科に入学、故鷲見三郎氏に師事。 高校1年で海外派遣コンクールで日本代表に選ばれ、フランスのロン=ティボー国際コンクールに出場、日本人 として初めて第3位入賞。パガニーニ国際コンクールでも第3位に入賞。パリ国立音楽院に入学。故ガブリエル・ ブイヨン氏に師事。1年後、首席で卒業。その後、同音楽院のオーケストラのコンサートミストレスを務めるかたわら、 ヨーロッパ各地でオーケストラとの協演やリサイタルを依頼される。 26歳で帰国。数多くのオーケストラと協演、リサイタルを開催。NHKのテレビ番組(バイオリンのおけいこ)に 数シリーズ出演。アジア各地でも演奏会を開催。蓼科高原音楽祭で40年にわたり講師を務める。 1974年より桐朋学園に勤め現在に至る。1987年より洗足学園にも勤め現在に至る。桐朋学園大学名誉教授、洗足学園大学名誉教授。1998年、山口県文化功労賞受賞。

天日隆彦(てんにち・たかひこ)
1957年、東京都生まれ。東京大学法学部卒。81年、読売新聞社入社。95年、米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究所大学院(SAIS)修士課程修了。読売新聞文化部記者、文化部次長などを経て論説委員。共著書に、「昭和時代 三十年代」「昭和時代 戦後転換期」(ともに、中央公論新社)、「日本・アメリカ・中国――協調へのシナリオ」(TBSブリタニカ)など。


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